Friday, December 26, 2008

うずらの丸焼き

鶉(うずら)を焼いてみた。うさぎとにわとりの間のような味。
焼き時間約40分(小さめのトマトは15分)
「うずらのファルシ・トマト丸焼き添え アルマニャックソースとともに」(Cailles farcie aux raisins avec des tomates rôtis à la sauce Armagnac)

手軽でおいしいチェコのスパークリング・ワインを購入。伝統的シャンパーニュ製法をフランス以外で初めて取り入れたのはチェコだったそうで、前から気になっていた一本。チェコ大統領府御用達ワイナリーのボヘミア・ゼクト社の「ボヘミア プレステージ ブリュット」(Bohemia Prestige brut) 。 天皇皇后両陛下の歓迎晩餐会(2002年7月)で出されたそうな(本当かな?)。 葡萄品種:ピノ・グリジオ、ラインリースリング、レムバーガー

モエ・エ・シャンドン 
ブリュット・アンペリアル」 →
(Moët & Chandon Brut Impérial)

超有名&定番シャンパーニュ。
日本では5~6000円くらいだったと思うけど、ブリュッセルのスーパーで31ユーロで売られていた。ユーロ高だと日本と変わらない価格。以前にコニャック「レミーマルタン」をパリで買って帰ったら、日本の方が安く売られていたこともあった。やっぱりヨーロッパの物価(&税金)は日本より高いことが多い(特にブリュッセル!)?

Wednesday, December 24, 2008

オランダでコーヒーを飲む

ベルギーに近いオランダにある、「コーヒーショップ」に行った。

入り口には18歳未満お断り、5g以上購入禁止の表示がある。
店内に入ると、甘いような不思議な香りがして、奥には販売用の窓口と料金表。 緑茶を大きくした葉っぱのようなものを巻きまきするお兄さんがいる。
オランダには大麻(マリファナやハシシュ)などのソフトドラッグを販売する「コーヒーショップ」が多数存在する。かつてオランダ人の友人宅に泊まった時も、気軽に買ってきてくれた。でも、店内に入ったのは今回初めて。(許可を得て撮影)
「コーヒーがないコーヒーショップ」と聞いていたけれど、ちゃんとコーヒーメーカーもコーヒーもあって、コーヒーも飲めた!スタッフのお兄さんたちも親切で、雰囲気や居心地も意外によかった。
これはコーヒーショップではない普通のカフェで食べたボリュームありすぎの一品。鶏はハーフサイズでしかも大きい。ポテトも極太サイズでかなりの山盛り。

街のあちこちにある自動販売機では、熱々のクリームコロッケやソーセージなど揚げ物系のスナックが手軽に買える。 チーズパイもおいしかった。
太りそうなものばかり食べ過ぎてしまった・・・。
ちなみに、オランダ人に"Vincent van Gogh"を発音してもらうと、やはり「ヴィンセント・ヴァン・・・」だった。以前の「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」でも大丈夫。

Thursday, December 18, 2008

指導教官のおうち

論文の序章と第1章の研究指導を受けるため、指導教官のご自宅に初めてお邪魔した。大学(ルーヴァン・ラ・ヌーヴ)は電車で40分~1時間かかるけれど、先生のお宅はメトロで一本のブリュッセル郊外。

これまでずーっと進んでいなかったので、しばらく面談も申し込めず、9月4日に図書館でばったりお目にかかって以来。
このままでは存在を忘れられそうだし、論文の完成を待つと遅くなるので、とりあえずこれまで書いた部分を見てもらった。
このレベルでは博士号は無理ね」とか、「私にはもう指導できないわ」・・・・などと言われる可能性も十分にあり、論文のフランス語のレベルも心配だった。
煎茶とチョコレートを持って行ったので、初めはお茶の話。 論文については、フランス語を含め、全体的な構成も良くできていていると言われた。思いがけずかなり肯定的で、ほっとした。でも、まだ初めの部分だけだから励ましの意味があるのかもしれない・・・。その後、内容についてや今後どうすべきかなどアドバイスを頂く。

まだまだ先はず~~っと長そうだけど、とりあえず今年は挫折しないで済んだ。
家に帰っておいしいワインで乾杯した。

Monday, December 15, 2008

論文公開口頭試問

ベルギー仏語圏のルーヴァン・カトリック大学で 博士号を取るまでに4つの関門がある。(日本語は適当)
1.l'admission
(登録許可)
2.la confirmation
(論文提出資格審査)
3.la défense privée
(口頭試問)
4.la soutenance (défense) publique
(公開口頭試問)

*普通、1の前に仮登録の許可を得てから登録許可願いを出すことが多い。

今日は、初めて博士論文最終の関門、公開口頭試問を見に行った。14時30分から3時間。 観客は40名程はいる(多い!)。

博士のガウンを纏った審査委員5名と司会の先生が入ってくると、室内は緊張感に包まれた。初めに20分論文発表の後、長~~い質疑応答。審査員が10~15分くらい話し、指摘をしたり所見を加えたりで、何が質問なのか分かりにくい。長い話の中に6つ質問を入れた審査員もいて、隣の仏語母語ベルギー人のおじさん(発表者の親戚関係)も時々質問内容がよく分からなかったと言っていた。教授の使う単語に難解なものが多いらしい。聞いているだけでも疲れ、とにかく大変そう・・・。

内容は、ブリュッセルの学校教育現場でのモロッコ系移民の社会言語学的分析。ブリュッセルは、オランダ語とフランス語の共同体それぞれ2種類の教育システムがあり、制度的なバイリンガル教育は法律で禁じられている。論文は、仏語系と蘭語系それぞれの学校での参与的観察に基づいた研究だ。
帰りにおじさんが、「あなたも3年後にはあそこで発表だね」と励まし(脅し?)のことばをかけてくれた。想像できないほど怖すぎる。

Une ethnographie sociolinguistique de deux classes multiculturelles à Bruxelles (Promoteurs : Prs L. Beheydt, M.Francard) Thèse doctorale en philosophie et lettres (langues et lettres) Présenté par : Karolien Declercq

Sunday, December 14, 2008

春巻き風カネロニとレンズ豆のスープ

カネロニを作ったけど、ちょっと春巻き風。

玉葱、にんじん、トマト、挽肉を炒めて中に詰め、チーズ少々を載せて焼く。さらにトマトソースをかけてさっぱり仕上げ。

初めてオレンジ色のレンズ豆を買ってみたので、スープに(右下)。  レンズ豆(洗っただけ)、キャベツ、玉葱、ブロッコリーを適当に切って、水、ブイヨンを入れて圧力鍋にかけただけ。簡単すぎるけど、豆の味がしてかなりおいしい!! ショート・パスタの代わりにレンズ豆をスープに入れると健康によさそうだし、これだけで食事になる。

またお手軽周辺ワイン。ボルドー右岸のサンテミリオンのすぐ右隣にあるコート・ドゥ・カスティヨン(Côte de Castillon)の、シャトー・カントグリーヴ(Château Cantegrive)の2003年。少し渋めで、ちょっと酸味がある。
ちなみに左岸のグラーヴ地区には、よく似た名前のシャトー・ドゥ・シャントグリーヴ(Château de Chantegrive)がある。

Saturday, December 13, 2008

にわとりさんたち

パリから
にわとりさんたちと
チョコレートが
届いた。

エッフェル塔の近くにかわいいにわとりさんたちが3羽いる。 仲良しフランス人のP氏からいつもかわいいカードやおいしいチョコレートが贈られる。
1800年から続くドゥボーブ・エ・ガレ(Debauve et Gallais)のノエルのチョコレート。 パリ第五大学のあるサンペール通りにお店があって、大学に行く度にいつかわいい建物だなぁ・・・と見ていた。パリに住んでいる間は一度も食べず、日本やベルギーでパリのチョコレートを懐かしくおいしく頂く。

今年からリボンの縁に針金が入って、形状記憶になっていた。つい、まきまき、くりくり・・・

Friday, December 12, 2008

となかいさんたち

12月に入ると、さすがに街中もクリスマス風になっている様子。

でも、パリや東京に比べるとかなり地味な気がする。


レストランの前(ブリュッセル)。→

本棚もあって、おうちに来たサンタさんたちの雰囲気が出ている。
となかいさんたちがかわいい。

←ブリュッセルのクリスマス市。
他に何もないからか、人がいっぱ~い。

食べ物やさんが少ないので、ドイツ風サンドイッチやさんに人が集まっていた。




グラン・プラスに小屋が登場していた。→
ここも人がいっぱ~~い。
隣に本物のひつじさんたちがいてかわいい。

Wednesday, December 10, 2008

周辺のワインたち

暗くて寒い冬のヨーロッパでは
ワインがすすむ。

おいしいワインはいろいろあるけれど、お気に入りは仏ボルドーのサンテミリオンと
コート・デュ・ローヌのエルミタージュ。
毎日たくさん飲むためにはおいしくてお手軽なワインが多い周辺地区のワインが活躍する。最近おいしかった周辺のワインたち。

エルミタージュ周辺を取り囲む地区、クローズ・エルミタージュ(2006年)↑
(Crozes-Hermitage, Les Vins de Vienne) シラー100%で、南フランスらしく果実味が濃い。スパイシーな味が少ししてあまり重くないので魚にもよく合う。かなりおいしくてたくさん飲んだ。

サン・テミリオンの衛星地区にあるピュイスガン・サン・テミリオン(Puisseguin Saint-Emilion) Chateau Guibeau 2005年。→
さすが2005年?とってもおいしかった。価格10.9ユーロだけどそれ以上に贅沢な味わいで、素晴らしい一本!
サン・テミリオンとエルミタージュの周りのワインたちはお買い得感が高い!

Sunday, December 7, 2008

ヴィンセント・ヴァン・ホォーホ?

まだ続いていたオランダ語カタカナ表記議論(第4回)

「なぜオランダ語の[v]を日本では「フ」と表記するのか」という疑問に対して、資料を紹介して頂いた。

「オランダ語のvは、英語のvとfの中間で発音される音であり、英語話者にはなかなか難しい。しかし、南北境界河川以北では、語頭のvはだいたい無声化し、fと発音されるといってよい。英語話者は、オランダ語の語頭のvは英語のvよりはfのように発音するほうがいい。母音間の場合、慎重に発音する場合か、または、南北境界河川の南部ではvは有声音である。(『オランダ語誌』B.C.ドナルドソン、現代書館)」

この件に関して、またドイツ語の先生から次のような内容で丁寧なご教示を頂く。
同一言語でも、いろいろ地方差があるのが普通で、学的に問題とすべきは、標準語がどうか、ということ。
実用の問題は別次元で、発音記号は一つの約束事なので、曖昧音を表記する機能を持っていない。
'V' に関しては、英独仏共、その発音は〈オランダ語では[ヴ]〉と規定。それにブレがある、―地方や綴字の関係で―、ということがあるにしても、表記がブレる訳にはゆかない。

'Gogh' の読み方: 原語風であれば 、まず[ホッホ]。でも、これもいい加減なカタカナで この発音記号[x]の音は、日本語にはない。あえて書くなら[ホォーホ] と中を少し撥ねて半長音にした方がいいかも、と教えて頂く。いずれにせよ、「フィンセント・ファン・ゴッホ」はおかしいということで意見が一致。

現在西欧語が使用している Alphabet は、本来、ラテン語では、後に子音が来るときは'U'、母音が来るときは'V'と、使い分けているそうで、もとは'U'一字だった。例えば 'univers' (ウニヴェルス)など。
だから、現在オランダ語の 'Vl-' という綴りは、この決まりから外れることになる。
英独仏には、この種の綴りは存在しないそうで、理由は以下の通り。

「元来のゲルマン語は 'V=F' でした。前に申したとおり、現在もドイツ語の'V’は[f] 音です。ただし、外来語を除きます。外来語は[v]です。
試みに、 ドイツ語の'Flamme'(炎)を引いてみると、ラテン語では'flamma' ですが、中世ドイツ語では綴りが 'vlamme'となっています。
ところがゲルマン語では、中世初期から〈子音推移〉が起こって、語頭の'V'はすべて'F' に変換されます。この音韻変化は南部で強く、北部では顕著ではありません。どうも、北のオランダ地域では影響なしに過ごしたようです。私はかつて必要があってオランダ語を勉強したとき、この言葉はなんと古めかしい言葉だな、と思ったことがあります。いま、その思いを新たにしているところですが、一方、英独仏等、近代西欧語には別個の音韻法則が発達し、その影響も受けて、オランダ語は、中世と現在の中間でふらふらしている感じです。この感じは、事実に反映しているように思われます。」

なるほど!とても興味深いお話で、結局はオランダ語のカタカナ表記は、ドイツ語の影響を受けていることが分かる。  さらに興味深いお話→「ゴッホはどうなる?」

Tuesday, December 2, 2008

ベルギーの博士課程

間違って「大学院日記」を削除してしまった。 ・・・これは、大学院挫折の兆候かもしれない。挫折しないように日記にしようと書き始めたのに、そもそもほぼ毎日挫折しかけているので、全然日記に書けなかった。 (;_;)

これまでのベルギー大学院日記
2007年7月10日: ベルギー・フランス語圏の、ルーヴァンカトリック大学
             ブリュッセル自由大学から受け入れ許可をもらう。
2008年3月23日夜: ブリュッセル到着
3月24日(月): ルーヴァンカトリック大学にて、博士課程仮登録。VALIBEL
EDT Didactique(フランス語教授法)
6月2日: 教授会で博士課程登録が許可される。
       Ecole doctorale(言語・文学)に登録。

以来・・・ ほとんど進んでいないような遅さで論文執筆&単位取得中。
ベルギーでは大学180単位、修士課程120単位、博士課程ではさらに180単位必要。多すぎてなんかおかしい!ちなみに日本の修士課程では38単位取った(教員専修免許状のための授業や日本語研究科の単位も取っていたので普通より多い)。ただし日本と違って、論文と研究発表も単位に認定される。

ベルギー・仏語圏の博士課程では、180単位のうち60単位分の研究養成証明書(Certificat de formation à la recherche)取得が必要で、フランス語圏の大学共同の分野別の博士コースEcole doctoraleにも同時に所属する仕組み。

毎年、指導教官と他の教授たちで構成される博士論文指導委員会の審査と面談があり、合格できないと次年度の登録ができない。今年度(6月)は、仮登録許可から1年以内に合格する必要のある本登録の審査があり、すでにこの時点から何度も挫折しそうだった。          ・・・つづく

Monday, December 1, 2008

子どもが生まれる植物

下に伸びた茎のところをよく見ると・・ かわいいこどもが生まれている。

Thursday, November 27, 2008

ムール貝と白ワイン

フランスでよく買っていたけれど、ベルギーでは今回初めて購入のムール貝。
2キロ買って、昨日と今日2日連続でムール貝と白ワイン。

昨日は仏・ブルゴーニュの白、今日はイタリア。ローマに近いワインの産地カステッリ・ロマーニ(Castelli Romani)にある白ワインで有名なフラスカーティ(Frascati)のワイン(Cantina Cerguetta -Frascati Superiore D.O.C.)を見つけ、買ってみた。 フルーティでなめらか。少し後味に苦味が感じられるシンプルな味わいで飲みやすい。

ムール貝の白ワイン蒸し
材料: ムール貝、白ワイン、にんにく、ハーブ、にんじん、玉ねぎ、セロリ、胡椒、赤唐辛子

Saturday, November 22, 2008

大豆ハンバーグと南仏風いわしスープ

先週(18日)、ベルギーのビール会社「インベブ」が、「アンハイザー・ブッシュ・インベブ」に生まれ変わり、市場シェア25%で世界最大になった。 旧インベブ社の有名なアビイビール「レフ」(Leffe)4種類。↑

左から:レフ・9度 (Leffe 9)9%、レフ・トリプル(Leffe tripel)8.5%、レフ・ブラウン(Leffe bruin) 6.5%、レフ・ブロンド(Leffe blond)6.6%。 (  )はオランダ語名だけど、フランス語にしたとしても日本語の名前は日本風に英語読みのカタカナ表記でちょっと合わない。細かいけど。あれ、「9度」だけ日本語?すると「レフ茶色」? それとも「9度」でなくて、「レフ・ナイン」?よく分からないけど、味は複雑でなく意外にさっぱりした感じ。
近所のトルコ人地区にあるトルコ系スーパーでは、豆の種類が充実している。
そこで入手のオランダ産大豆で
おいしい大豆65%ハンバーグ
材料: 大豆&水(カップ1)、昆布、醤油(大さじ2弱)、牛・豚挽肉、玉葱みじん切り、パン粉、醤油、胡椒、ゴマ油、(和風のたれ)おろし生姜、だし汁(昆布・椎茸・いりこ)、みりん、片栗粉
今日のブリュッセルは、初雪(でも雪というよりみぞれ)。積もらないので写真に撮ってもよく分からないけど、暗くて寒そう?    ・・・寒いのでスープ。
← 南仏風いわしの煮込みスープ
ニース家庭料理風に再現。とてもおいしい最近のヒット作。
材料:いわし2匹、じゃがいも5個、玉葱1個、キャベツ4枚、ホールトマト缶、にんにく、オリーヴオイル、胡椒、プロバンスハーブ、ゲランド塩、ブイヨン、粉末しいたけ粉、ファルファッレ

Sunday, November 16, 2008

おいしい南フランス料理

薄暗くて肌寒いブリュッセルから 明るく暖かい南仏へ移動。

La Table Alziariで夕食。 →
4, rue François Zanin
06200 Nice

・・



山羊のチーズとサラダ
Chèvre chaud mesclun
      
バジルとトマトの生パスタ
Pates pistou tomate









pistou(ピストゥー)とは南フランスの方言で「バジル」のこと。
『料理百科事典』(柴田書店)には、「バジリコとニンニクをすりつぶし、オリーブ油を加えた緑色の南仏料理のスープの薬味」とある。 もちもちした生パスタににんにくとバジルの風味が染み込み、とてもおいしい。
鰯の詰め物料理(ファルシ) Sardines farcies
カラリとした軽い口当たり。詰め物と鰯がおいしいハーモニーを奏でていた。

ニース風干し鱈の煮込み Morue à la niçoise                気取らない地元料理。新鮮なオリーブ油とこしょうをふりかけていただく。至福の時。ワインもチーズもパンもおいしかった。さすがフランス。

Monday, November 10, 2008

プラザホテルの「水晶の夜」

11月9~10日は、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の始まりとされる「水晶の夜」(クリスタル・ナハト:Kristallnacht)の70周年だった。 ドイツ中でユダヤ人商店やシナゴークが襲撃された日で、水晶のように窓ガラスやシャンデリアが飛び散った様子から「クリスタル・ナハト」の呼び名が誕生したらしい。
ブリュッセルのプラザホテル(La Plaza Brussels) にて、お祝いの会。
まずはカクテルとシャンパン。そして白ワインと一緒にアントレはこれ。↓

Assiette Dégustation Cône (Gaspacho de Carottes, Tartares de Saumon, Asperges Vertes Sauvages, Boules de Foie Gras, Tartares de Ton)  (左から: にんじんのガスパチョ、鮭のタルタル、緑アスパラガス、フォアグラ団子、鮪のタルタル、バラの一輪挿し) 太いアスパラガスをはじめ、全て生け花風。写真は小さく見えるけど、試験管のような器はかなり大きく、すごいボリューム。タルタルも量が多いので、ここですでにおなかいっぱい。 Filet de Bar de Ligne à la Truffe Noire sous un lit Purée Mini Régumes et Pommes au Romarin (スズキのロースト 黒トリュフ、マッシュポテト添えと野菜の付け合わせ) 濃厚な香りのトリュフとマッシュポテトに挟まれたスズキは赤ワインによく合い、おいしすぎる。
Assiette Gourmande (デザートたっぷり盛り合わせ)

メイン料理と同じサイズの大きな皿で、全部で一人前。しかも一品毎に日本的には一人前サイズで、チョコレートなど超濃厚な味・・・。全部食べきれなかった。飲み過ぎ&食べ過ぎだったので、徒歩帰宅。

壁の落書き(ブリュッセルにて)→: L'onion fait la farce!(玉葱は詰め物料理の具なり) 

cf. ベルギー王国の標語:L'Union fait la force! (団結は力なり)

Saturday, November 8, 2008

イスラエルワインとプレッツェル

キリストが最後の晩餐で、「多くの人のために流すわたしの契約の血」であるとして以来、聖なる飲み物となった赤ワイン。
キリスト教ゆかりのイスラエル北部ガリラヤ湖に近いゴラン高原には、「ゴラン高原ワイナリー」がある。 イスラエルのワインは素晴らしい!! (正確には「イスラエル占領地ワイン」?)

久し振りのイスラエルワインとプレッツェル。
葡萄品種はメルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ベルドーの5種。おいしい~♪

Wednesday, November 5, 2008

米大統領選挙前夜祭

アメリカ大統領選挙の4日夜。
21時。「欧州の首都」ブリュッセルでは、「米大統領選の夜」(US Presidential Election Night)が開かれた。

会場は、欧州議会近くのルネッサンス・マリオットホテル(Renaissance Marriott Brussels Hotel)。
米国産ワインやアメリカ料理を楽しみながら、討論や選挙結果分析をする。合間に音楽の演奏も入り、パブなどでサッカーのワールドカップを観戦する雰囲気に似ている。
ハンバーガーをほおばり、ビールを片手にロックコンサートに興じ、討論に耳を傾ける参加者。会場はまさに立錐の余地もなく、ラッシュアワーのよう。

米ドラマ24(Twenty-Four)のパーマー大統領の影響か、圧倒的にオバマ氏支持者が多かった気がした。暗殺未遂の人も逮捕されたし、「初の黒人大統領誕生」はまさにドラマ風。・・・『24-トゥエンティー・フォー』の続きが見たい。『プリズン・ブレイク』と『デスパレートな妻たち』も。

Sunday, November 2, 2008

消えたカルカッタとベートーヴェン

さらにカタカナ表記問題の続き。(3)

結論: オランダ語のVのカタカナ表記は、「フ」ではなく「ヴ」だ。
オランダ語とは関係ないけど、インドの「カルカッタ」も、今では「コルカタ」(Kolkata, কলকাতা)に変わっていた。家にある2000年発行の世界地図帳では「カルカッタ」がまだ存在している。

日本では、いつの間にか新聞やNHKなど権威のある人や団体が勝手に新しい表記を作って、それを突然変更して定着させている。オランダ語のVを「フ」と表記するのも同様だ。正確には「ヴ」であるべきなのに。
この件に関して、ドイツ語ご専門の先生からご教示のメールを頂いた。(以下引用)
「問題の件、最近、日本では、殊にテレビの影響で、発音が変わって来ているように見受けます。それが、必ずしも正しくはないので、ジャーナリズムと学界は別、と割り切る必要があるでしょうね。仰るとおり、オランダ語の 'v' の発音は [v] です。カタカナ表記すれば[ブ]、より適切には[ヴ]です。」・・やっと納得できた。

Vermeerの発音に関しては 、「発音辞典(ドイツ語版)は明瞭に[オランダ語ではヴェルメールとされているそうだ。
さらに、Beethoven「ベートーヴェン」は、ドイツ語読みで「ベート・ホーフェン」(正式)、あるいは「ベートーフェン」。でも、彼の名前はオランダ語系なので、原語風に「べートーヴェン」が正しいとのこと(詳しくはこちら)。勉強になりました。

改めてしっかりとオランダ語辞書と語学参考書を調べると、オランダ語のvの発音記号はどれも[v]で、説明には「フランス語のvと同じ発音」とある。そうすると、やはりv のカタカナ表記は「ヴ」が発音に近いといえる。
しかし例外として、「t, k, f,s, ch, p, g, b,dの後に来る場合の発音は[f]に変わるともあるVincent van Goghの場合、「ヴィンセント・ファン・ホーフ」と聞こえるのは合っていたことになる。つまり、名字だけ読む場合は「ヴァン・・・」で、姓名では「ヴィンセント・ファン・・・」の発音になるらしい。
改めてまとめ: オランダ語のvをカタカナ表記にすると「ヴ」が近い。(それが時には「フ」のように聞こえることがある。)
「フランデレン」や「フラームス・ベラング」は一般に知られていないし「フェルメール」ほど定着していないので、「フ」は「ヴ」または「ブ」の表記どちらでもよさそう。
論文や新聞・テレビでは、vを「フ」にする傾向がある(外務省や観光局なども)。オランダ語のv は 「ヴ」または「ブ」にしても大丈夫
・・
ベルギー北部(オランダ語圏)のヴラーンデレン(Vlaanderen)・フランデレンには、フランス語由来の呼び名「フラマン語」(flamand)や「フランドル地方」(Flandre)もある。英語のフランダースも有名だし、どれでもいいと思う。
カタカナ表記変更といえば、最近ではマイクロソフト社が、「コンピュータ」を「コンピューター」、「ブラウザ」を「ブラウザー」に・・・など、長音カタカナ表記を変更したばかりだ(マイクロソフト社プレス・リリースによる)。説明→ PC Watch

Friday, October 31, 2008

ヴェルメールとヴィンセント・ファン・ホーフ

しつこく前回「オランダ語のカタカナ表記の問題について」の続き。(2)

オランダ語のVをカタカナ表記にすると「ヴ」か「フ」か。「ヴィンセント・ヴァンゴッホ」ではなく「フィンセント・ファン・ホッホであるべきなのだろうか。 「ヴァン・ゴッホ」だとすれば、フェルメールは「ヴェルメール」? なんだか変。

結論は、基本的にVは「ヴ」だが、ハ行を用いても問題ない。あえてハ行の多数派に合わせる必要もないということだった。
音声学的に考えると、オランダ語のVの音素は/v/で、発音は[v]だ。
ただ、時々無声化して[f]の発音となることがある。

ベルギービールの世界では、フランデレンで使用されるオランダ語のカタカナ表記として「ヴ」を採用ベルギー・ビールJapanの地域別ベルギービール名のカタカナ表記によると、オランダ語のvは全て「ヴ」とされている。

「外国語の発音と表記の話」vanは「ヴァン」と表記すべきだと主張する。(以下引用) 「オランダ語の入門書を見るとここでもvの音をあてていて、ただし「きわめてファンに近い」というコメントがある。v に近い f ではなく f に近い v なのだ。それでも根拠が薄いという人のためにBerlitzでのコメントを載せておこう。"v as in English, but often sounds like f." 」
そこで改めて、母語話者の発音を聞いて確認した。Hear Dutch here  だいたいが「」に聞こえるけれど、時々「」になっている。中間という感じもするけれど、あえて、カタカナにするとすれば「フ」に近い」だ。
つまり、辞書の発音表記が[v]でも、時には[v]と[f]の中間で発音されることがある為、Vの音全てをハ行やヴ行に統一すること自体が難しい
全てのvが[f]と発音されないのに、安易にハ行にすることも問題がある。
ベルギー極右政党のVlaams Belangは、「ヴラームス・ベラング」! でも「フラームス・べラング」と呼ばれることもある。 新聞では普通、「ヴ」を使わないので「フ」にしているだけで、必ずしもv=フが正しいとは言えない。

「ヴァン・ゴッホ」、「フェルメール」、「ベートーヴェン」の表記については
気になるカタカナ語」で同じ議論をしている方々がいた!
[v]を「フ」とするのは「ドイツ語流の発音」とのドイツ文学の先生のご意見。
「フェルメール」の表記に従えばvan Beetovenは「ファン・ベートーフェン」。

・・・と悩んでいるうちに、ゴッホのオランダ語発音を紹介するビデオを見つけた。
おもしろい~。これを聞いていると、Vincent van Gogh「ヴィンセント・ファン・ホーフ」が近いような気がする。すると、「ヴィンセント・ヴァン・ホーフ」か「フィンセント・ファン・ホーフが正しいことになる。調べると、90年代から「ヴィンセント・ヴァンゴッホ」の新聞表記は「フィンセント・ファン・ゴッホ」に変わり、今では後者が主流を占めている。「ゴッホ」を変えないなら「ヴ」もそのままでいいのに、なぜ「フ」?
                    ・・・やはり、外国語をカタカナにするのは難しい。

*ビデオは、Keir Culter氏作、フェルメール「牛乳を注ぐ女」/ ゴッホ「 星月夜 」/ ブリューゲル「バベルの塔」/ ミュシャ「モナコ・モンテカルロ」の絵は、こちらから頂きました。有り難うございました。

Wednesday, October 29, 2008

ヴラームス・ベラング

博士課程のセミナーにリエージュ大学へ出かけた。テーマは「アイデンティティーの構築」。
未知の土地でも、地図だけで目的地に到着できる自信があったので駅から徒歩で向かう。・・・なんと2つもリエージュ大学があった!間違えて反対の遠い方へ向かい、途中でおばさんと話して気づく。

夜は、投稿原稿を完成させる為、オランダ語のカタカナ表記に悩む。 vは「フ」と「ヴ」の間で、正確にカタカナ表記できない! でも、「ヴ」が正しい?
オランダ語母語の先生やオランダ語を学んだ仏語母語のベルギー人に発音してもらうと、どちらも「ヴ」に聞こえる。でも日本語に「ヴ」はどうだろう・・・? (本当は「ヴ」を使いたくない。それなら「フ」より「ブ」?)調べるとオランダ語のVのカタカナ表記は「ヴ」ではなく、「フ」がよく使われている。
「ヴァン・ゴッホ」は「ヴ」が多い(と思っていたらそうでもなかった)けど、ベルギー・オランダ語地域は、「ヴラーンデレン」も「フランデレン」も使われている。→ Vlaanderen(ヴラーンデレン)は一部の先行研究で定着している「フランデレン」で。Vlaams Gewest(ヴラームス ヘヴェスト)は、民族・言語的意味を持つ「ヴラームス地域」の方がいい気がする。「ヴラーンデレン」は地域の呼び名だから。
一番悩んだのは、極右政党のVlaams Belang (VB)。(写真はダルマン支部長)昔の名前の時は「フラームス・ブロック」(Vlaams Blok)とされることが多かった。多数派(たぶん)の「フラームス・ベラング」(「フラームスの利益」という呼び名もあった)にすべきかとも思うけど、母語話者に発音してもらうと「ヴラームス・ブラング」と聞こえる。・・・「ブラング」と「ベラング」の間の音みたい。
ちなみに、オランダ語母語のベルギー人にカタカナ表記をご教示頂くと、「ヴラームス・ベラング」だった。 さらにYouTubeのオランダ語版ニュースで確認。・・・どちらにも聞こえる。
日本の新聞では「ヴ」が通常使えないので「フラームス」にしている。 共同通信社の表記は「フラームス・ベラング」。結論的には、v(ヴ/フ)とbe(ベ/ブ)は、それぞれの中間だということで、・・・要するどちらでもいい。
でも、Vermeerは、「フェルメール」だし、 Beethovenは「ベートーヴェン」だ!ベートーヴェンの祖父はフランデレン出身で、この名前はオランダ語系らしい。そうすると「ベートーフェン」になるべきか?
引き続き、Brussel/Bruxelles-Halle-Vilvoorde(BHV) (オランダ語読み:ベー・ハー・ヴェー/ 仏語読み:ベー・アッシュ・ヴェー)!この地名蘭語カタカナ表記「ハ(ッ)レ」と「ヴィルヴォールデ」も難しい。(聞くと「ハル」「ヴィルボールド」に聞こえる)さらに、Leterme首相。仏語読み「ルテルム」か、蘭語読み「レテルメ」か・・・。定着しているということで、あえて仏語表記に近い「ルテルム首相」にしたけれど、YouTubeのオランダ語で聞くと「ルテルム」にも近い。オランダ語系の名前だし、本当は「レテルメ」かも。 しかし、le=「ル」「レ」の間の音と、me=「ム」「メ」の間の音のようで、どっちでもいいとも取れる。
結論は、「どちらでもいい!&外国語をカタカナにするのは不可能だし、難しい」。細かいことに悩みすぎて調べ続け、かなり疲れた・・・。

Sunday, October 26, 2008

洞窟のビール

久し振りの
ベルギービール。

「洞窟ビール」(Grottenbier)→
セント・ベルナルデュス醸造所 6.5%

洞窟で熟成させるなんてシャンパンみたい。
おいしかった。



←郵便ポスト
(ブリュッセルにて)

「ワロニー・フランス連合」(R.W.F.)が作ったフランスとベルギー南部併合運動のビラが張られている。 (「フランスとの統合こそ力」とある。)
シールは100枚6ユーロで、旗は15ユーロで購入できるらしい。 フランス国旗の中にワロニーのシンボル鶏さんマークの斬新なデザイン!
本屋さんにも Wallons et Bruxellois avec la France ! (ベルギー北部が独立して、南部のワロニーとブリュッセルがフランスと一緒に・・・という内容の本)があった。
ベルギーの銀行フォルティス(Fortis)も経済危機でフランスの銀行になった。大学院でもベルギー仏語圏と(同じ国のオランダ語圏ではなく)フランスとの共同プロジェクトが進んでいるし、フランスとベルギーが同じ国になればいいな・・・
賛成理由は、圧倒的なベルギーの税金の高さ。例えば、独身で年間15000ユーロの収入に対して、フランスでは640ユーロの所得税がベルギーでは2692ユーロ。夫婦それぞれの収入が25000ユーロの場合、フランスでは2782ユーロ、ベルギーでは14057ユーロ(2006年度所得税の比較)。・・・オランダ語圏(フランデレン)が独立したら、フランス語圏だけでは経済的に問題がありそうな気がする。
・・・ちなみにベルギーの所得税は世界第4位の高税率(1位はデンマーク)。

Wednesday, September 24, 2008

おいしい誕生日

今日は、よっちゃんお誕生日なのでレストランでお食事会。
「隠れた美食の国」とも呼ばれるベルギーで高い評価を得ているBon-Bonに出かけた。ブリュッセルの高級住宅街にあるお店は、品の良い赤を基調とした内装。でも、敷居は高くなく、気軽に入れる雰囲気はとっても好感が持てる。
"Bon-Bon"はミシュラン一つ星。GaultMillau(2009) では、18/20で、"Comme Chez Soi"、"Sea Grill"(19/20)に続く3番目と、評価が高い。
ミシュランもすぐに3つ★になりそう。
・・
今まで一度もレストランで料理の写真を撮ったことがなかったけれども、今回は初めて特別にパチリ。 ↑上はアミューズ・ドゥ・ブッシュ。左下のスープ風を筆頭にどれもおいしかった。一皿でちっちゃいコースのような構成で、右下はデザート風のトマトとレモンのシャーベット。
・・
←写真がぼけてしまったアントレは
まぐろのカルパッチョ風。味付けをどうしているのかは謎だが、これまで食べたカルパッチョ類の中では最高の味。
ワインはメインの魚料理に合わせて2006年のサンセールを注文。あっさりすっきりだった。  パンはカリカリのフランス風とオリーヴパンでどちらもおいしい♪
・・・・以下、詳しいことは難しいので写真で。 ↓ デギュスタシオン
メインは鱈(タラ)のセップ(イグチ)炒め?添え。タラはカリッと焼けていてとても美味。両端の付け合わせはムース風で、絶品。ソースと共に淡泊なタラと良い感じのハーモニーを奏でている。お店で活躍中の料理人としちゃんがサーブしてくれた。 すごくかっこいい~。 いろいろごちそうさまでした。

デザートのように見える美しさの鹿料理。 付け合わせもすごい。左端はタマネギのソテーの上に洋梨と栗を乗せた一品。チョコレートケーキのように見える右端はむらさきキャベツのワイン煮?初めての鹿に感激。