ところが、オランダ語を学び始めて、ベルギーに暮らしていると、この表記にも疑問が沸いてくる。
実際は、ブルッヘというよりは
ブルーゲに近い発音だ。ブルッヘやブリューヘでは通じない。オランダのハーグでも、ハーフだと通じなかったし、ゴーダチーズで有名なゴーダも、ホーダ? これもまた従来からの慣用から外れすぎて分かりにくい。またオランダ語のカタカナ表記の不可能さに直面。これはまたの機会に論文の課題にしよう。
行きの電車と街の散策ではルワンダからの難民のMと2人でいろいろな話をした。彼はとても感じがよく、すっかり仲良しだけれど、ルワンダ紛争のことなどについて話し合ったたのは初めてだった。映画『ホテル・ルワンダ』の世界で、家族と離れて一人でベルギーに来てがんばっている。午前中はコンピューター、午後はこの社会プログラム、夜はオランダ語を勉強している。
*すごくよかったおすすめ映画『ホテルルワンダ』→
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彼が、ブルンジ人のクラスメートとキルンジで話していたので、キルンジを教えてもらおうとすると、実はルワンダではキンヤルワンダ(ルワンダ語)だった。キルンジとキンヤルワンダは相互理解できるようだ。ついでにスワヒリ語も教えてもらったけど、どちらもオランダ語より発音が簡単。
オランダ語は発音の困難さで挫折しそうになる。日本人にとって難しいと毎回授業の度に思っていたら、同じクラスの4カ国語が話せるアルジェリア人医師も同感だと話していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ マルスト広場→
それにしても移民の会のクラスメートとは何を話しても新しい発見が多い。
彼らのほとんどはアフリカ系で、母語か第二言語がフランス語なので、フランス語に関してもいろいろ発見がある。これも論文の課題・・・(課題多すぎ)。
ルワンダ語(Kinyarwanda)
Bite? / Amakuru? (元気ですか?)
Ni meza. (元気です)/Ntakigenda.
Wi twande? (あなたの名前はなんですか) Ntawa Tchiko. (ちこです) Ndi... (私は・・・です)
buhoro (少し)/ muzuri sana(たくさん)
Ndagukunda. (愛してる) Murakoze. (ありがとう)・
ついでにスワヒリ語の話になって、知っているスワヒリ語を話してみると、Asante.(ありがとう)の発音はこれまで「アサンテ」と信じていたけど「アサント」だった。これはルワンダのスワヒリ語の発音??(コンゴ人も同じだったけど)
Nakupenda. ナクペンダ(愛してる)
・・・・・それにしても、オランダ語の後ではどれも発音が簡単に思える。
10 comments:
写真がとても興味深いです。
オランダ語は全くわかりませんが(笑)、購読させていただきま~す。
Issoさま
こんにちは。コメントを有り難うございます!千葉にお住まいなのですか。なつかしいです。ブリュッセルはオランダ語とフランス語が公用語ですが、フランス語だけで全く不自由なく暮らせますよ。そのためにオランダ語に挫折しそうになりがちですが、旅行者や駐在家族や(仏語系大学の)留学生以外にはオランダ語が重要な街です。
オランダ北部ですか。少し風景、建物が南の方とは違う感じ。清潔、素朴な印象ですね。
オランダは方言跋扈、の感じ。仏・独などと違って、近世以来、national言語の育成に力を注がなかったのではないですかね。
標準語はどうか、と言われると、答えがないのでは...Vermeer が発音〈フェル...〉が普通なのは、私も理由が分かりません。
TENGUさま、コメント有り難うございます。
オランダ語はやはりドイツ語の方言(?)のような古い感じがします。オランダ語クラスではついに半数は脱落してしまいました。
フェルメールは有名になりすぎて、ヴェルメールだと違和感がありますね。オランダ語母語の人はヴェルメールと呼んでいるのでしょうか。またご報告させていただきます(笑)。
オランダ語の「g」の発音は最近のテキストでは「ch」と同じ/x/(のどの奥から出すハ行)とされてますが、かなり個人差や地域差があるという説明もあります。
ベルギーではガ行に近いんですね。
グリムさま、お越し頂いて有難うございます。
ベルギーオランダ語の/g/ですが、おっしゃる通り独特の音で、単純にカタカナのハ行に置き換えるのも無理があります。でも、どちらかと言えばハ行に近いと思います。例えば北部のGent(ヘント)など。
「ゴッホ」のように単純にカタカナのガ行で発音すると通じないし、オランダの「デン・ハーグ」もハ行に近づけてハーフと言ってみても通じませんでした。
>オランダ語はやはりドイツ語の方言(?)のような古い感じがします。
確かにドイツ語辞典でも方言地図でオランダ語もドイツ語方言という扱いがされています。オランダ語はドイツ語のような名詞の格変化がありませんし、名詞の性はドイツ語で男性・女性・中性の3つあるのに対し、オランダ語は中性・両性の2つといった、文法の違いがあるので、別の言語といったほうがいいと思います。
後、オランダ語圏とドイツ語圏では国民性も似たようなところもあれば、違うところもあると思います。ドイツ語では二つのニ人称代名詞(duとSie)があり、duは親しい人(いわゆる「内の人」)に対して、Sieは外の人に対して使い、この区別が厳格なことで有名だそうです。オランダ語でもjij(親称)とu(敬称)がありますが、「初めて入った店でjijを使ってもかまわない」と書いてあった本もあり、ドイツ語よりずっと緩やかだなと思いました。また、ドイツ語圏はスキーや登山といった高地の文化、オランダ語圏は海を開拓して陸地にしたことから、低地の文化とも言えるでしょう。
グリムさま、有難うございます!!
確かにおっしゃる通りです。フランス語でもtuとvousの区別がありますが、オランダ語はもっとカジュアルな感じがします。(国民性にも反映されている気がします…)
オランダ語は古い感じのことばだけど、ドイツ語がらできた方言という意味ではなく、もちろん独立した言語と考えています。
納得いかないのは、ベルギーのオランダ語を「フラマン語」として、「オランダ語の方言」と勘違いしている見解です。ベルギーオランダ語がオランダ語の方言なら、ベルギーフランス語も、フランス語の方言だし。。。
イギリス英語を正統派と主張して「アメリカ英語は英語の方言だ」と言っているのと同じと思います。
ベルギー北部にはいろいろな方言が話されているけれど、それらとは別に、公用語は「オランダ語」です。オランダ語系ベルギー人はベルギーオランダ語が方言だという考え方には反対しています。(話が逸れましたが…)
>ゴーダチーズで有名なゴーダも、ホーダ?
Goudaの"ou"は二重母音ですので、「ハウダ」と「ホウダ」の中間ぐらいの発音になると思います。
「ゴーダ」もローマ字読みみたいですね。日本語では「とうきょう」のように「お段の文字+う」はお段の長音と決まっているので、/ou/という二重母音の発音は難しく、外来語でも「オー」と伸ばす傾向もあると思います。
グリムさま、コメントありがとうございます。
やはりオランダ語発音をカタカナで書くのは難しいですね。日本語に存在しない音が多すぎだと思います。
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